職人さんへのお礼を兼ねた上棟祭の祝詞に登場するのは、屋船久久能智命、地鎮祭の祝詞に登場した屋船大神とともに木の守護神として信仰される屋船豊受日賣命(やふねとようけひめのみこと)、御殿の神様として信仰される手置帆負命(たおきほおいのみこと)と彦狹知命(ひこさしりのみこと)、土地神であることが多いようです。
上棟祭については日本書紀に記載されておらず、この儀式が始まったのは平安時代であろうと言われています。
上棟祭の式次第は地鎮祭と大きくは変わります。
特徴は祭の最中に棟木を引き上げて取り付けることだが、近年では棟木に魔除けの矢などを飾ってその代わりとすることも多いようだ。
また、神職ではなく、職人による儀式の執行が一般的になりつつあろます。
この場合は清め祓いなども省略され、魔除けを飾って四方を祓うだけの簡単な次第で終わる場合が多いようです。
地方によっては餅や米などを撒く習慣があるようです。
これは、家を建てるという大きな「吉」を他の人にも分け与えることで、吉事の反動でやってくる「凶」を緩和しようとしているのだと言われております。
厄年の人が町内にぜんざいを配り、少しずつ厄をもらってもらうのと逆のバージョンです。
だから、マンションなどの集合住宅で上棟祭を行わない場合でも、餅や米だけは撒くことがあるようですね。
地鎮祭も上棟祭も、信仰のない人にとっては、無意味なものと感じるかもしれませんが、
しかし神祭りは単なる信仰ではなく、日本人の思想や伝統と深いかかわりがあります。
<つづく>
有限会社マヴェリックはその場所に関わるすべての人が、安心して笑顔で過ごせる空間づくりを目指しています。場所をつくる人、そこで過ごす人、その両方が心から「やって良かった」と思える仕事の実現を目指して。お客さまごとに異なるニーズに対し、お互いが納得するまで話をしたうえで「与えられたフィールドでより良い品質」を提供いたします。「リノベーション」と「 耐震補強」の2つの事業をもとに、それぞれの専門性を組み合わせることで、
安心で心地よく、笑顔が集う空間の創造と提案を行っています。お困りごとがあれば是非ご連絡ください!「ビル×耐震×リノベーション」