数寄屋大工
茶室を造る大工で、主に木造軸組工法で茶室風を取り入れて家屋を造ります。
侘び寂びや花鳥風月といった粋や趣を表現し、実用一辺倒ではない細工や材料を用い、茶室に限らず趣味人の大店や商人などが、蔵やはなれ、母屋や料亭、旅館までも用いました。
緻密な細工物が多様されるので建具大工の素養が必要で、また抱える職方も特殊で特に左官屋などは鏝によるレリーフ(鏝絵)を作る事が出来たそうです。
また茶室には欠かせない炉を専門とする炉壇師という職人もいる(今では日本に数人しかいないそうです)。
町大工は社会的な役割が強く顧客も庶民であった為、実用的で寺社大工も神社、仏閣の様式美が決められていて、それに対し数奇屋大工は予算的にも自由が利き、今で言えば芸術家肌といえる。
建具大工(表具屋、建具屋)
建具大工は、障子・ふすまなどの製作を主とする大工。
欄間を作る大工は彫り物大工とも呼ばれ専業になっているが、需要がなくなっているため技術継承者がいません。
昔の家屋大工より派生した専門職種であり、ふすまや障子、畳などは、現在と違い「動産」であったので借家住まいの店子は、引越しの度、これらを持ち回ったそうです。
この様な事から顧客層に違いが生じ、家屋大工と建具大工の分業を進めた要因といわれています。
家具大工(箪笥職人、家具職人)
家具大工は、家具を作る大工。
主に葛籠(竹製ではない)、ちゃぶ台、茶箪笥、箪笥(階段箪笥、薬箪笥)などを造っていたそうです。
家屋大工は昔から四方転びと呼ばれる踏み台の出来で腕前を評価されました。
この様に小さな家具も日常的に造っていたので昔は家具大工と明確な区別がなっかたが現在は分業していて、明治維新以降、神戸と横浜では西洋家具が造られる様になった。
横浜では駕篭、馬具職人が転職したのに対し神戸では中国、四国地方を中心とした船大工技術を伝承する塩飽大工という寺社大工集団の一部が転職したといわれている。
この様なことから和箪笥職人と西洋家具職人と区分けされる由縁であります。
<つづく>
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